Q1 消防車の色はなぜ赤いの?
A1
消防車が赤色とされた理由は定かではありませんが、外国から輸入した蒸気ポンプの消防車が赤であったことから、日本でも赤色としたというのが一般的な理由のようです。
また、昔は赤い車が少なかったので、サイレンを鳴らして走る時に目立つように赤色とした、炎の赤をイメージさせ火災に気をつける気持ちを持ってもらうように赤色にした、などいろいろな説があります。
現在では、法律の決まり「道路運送車両の保安基準」49条で、緊急車の車体の色が決められています。
Q2 救急車はなぜ白いの?
A2
なぜ白に決まったかははっきりしませんが、救急業務が開始された当時、外国から輸入した車が白だったことから白になったといわれています。また、白が清潔なイメージであることも理由のひとつではないかといわれています。
Q3 119番に電話するとどこにつながるの?
A3
消防本部の中にある通信指令室というところにつながります。皆さんから119番通報があったら、緊急電話位置情報システムという装置が、119番通報をしている場所を自動で探してくれます。
Q4 いつから消防の電話は「119」番になったの?
A4
火災通報用の専用電話が制度化されたのは、大正6年4月1日東京都内ではじまりました。
当時は交換局で係の人が消防本部に接続する手動交換方式で、通報する際の通話料も有料であったため、お金がかかるからと、火災でも通報しない人もいました。大正8年4月1日からは、全ての火災通報の通話料が無料になりました。
現在のように自動交換方式となったのは大正15年1月からで、最初は「112」番が火災通報用の番号でした。
昔の電話機はダイヤル式であったため、回す時間が短くて済む「112」番が使われていました。しかし、間違い電話が多かったため、昭和2年10月に現在の「119」番に変更されました。
Q5 火災がない時、消防署の人は何をしているのですか?
A5
火災などの災害はいつ起こるかわかりません。いつでもすぐに出動できるように準備をしています。また、さまざまな災害に対応できるよう、勉強や訓練をしています。学校やお店に行き避難訓練の指導なども行います。
Q6 訓練は、どんなことをしていますか?
A6
消防隊、救助隊、救急隊それぞれの訓練があります。消防隊はホースを伸ばしたり火災を消火する訓練、救助隊はロープを使った訓練や救助資機材を操作する訓練、救急隊は応急手当の訓練や救急資器材の取扱訓練などです。
また、さまざまな災害を想定して、全員で訓練をしたり、過去の災害のビデオや資料を見て勉強することも訓練の一つです。
Q7 消防車や救急車がサイレンを鳴らして現場に行くのは、どうしてですか?
A7
消防車や救急車は、1秒でも早く現場について活動を始めなければなりません。
そのため、急いで現場に向かっていることを周りの人や車にわかってもらい、安全に到着できるようサイレンを鳴らして走っています。
消防車や救急車が消防署に戻る時や、一般の業務など、緊急出動でない時はサイレンを鳴らしません。
Q8 消防車は、どのくらいのスピードで走るのですか?
A8
一般の道路では、普通の車の制限速度(時速30~60キロメートル)に従わなくてもよく、時速80キロメートルで走って良いこととなっています。また、高速道路では時速100キロメートルで走って良いことになっています。
なお、緊急走行の時は赤色灯を点灯させ、サイレンを鳴らさなければなりません。
信号は守らなくても良いことになっていますが、安全のために、赤信号ではすぐに止まれるようなスピード(徐行)まで速度を落として赤信号に近づき、左右の安全を確認してから交差点を通過しています。
Q9 消防車がサイレンを鳴らさずに、道路を走っていたり、止まっているところを見かけますが、何をしているのですか?
A9
地水利調査といって、管かつ区域内の地理や水利の状況を調査しています。道路上に止まっているのは、火災の時に使用する消火栓は壊れていないか、防火水そうはきちんと使えるかどうかなど、水利の状況を調べている場合です。
また、火災予防のため、お店や工場などの状況を調べる立入検査に行くこともあります。
Q10 火災が起きたら消防車は何台出動するの?
A10
火災の種類(建物、車両、危険物、その他の火災、など)により異なりますが、一般建物火災の場合、指揮車1隊、消防ポンプ車4隊、救急車1隊の計6台の車両が出動します。
さらに、火災の規模により、出動車両が増えていきます。
Q11 火災はどうやって消すのですか?
A11
消防車にホースをつないで、ホースの先に管槍という金属製の道具を使って水を遠くまで飛ばします。
水槽付消防ポンプ車には水を積んでいますが、積んでいる水だけでは足らない時もあるので、その時は消火栓や防火水そう・川・プール等から、吸管というホースで水を吸い上げて放水します。
Q12 ホースの長さは何メートルですか?
A12
ホース1本の長さは20メートルあります。
ポンプ車1台に約30本くらいのホースを積んでいます。全部つなぐと600メートルぐらいになります。
消防車に積んであるホースの太さは、直径65ミリメートル、50ミリメートル、40ミリメートルの3種類があります。学校などに設置してある屋内消火栓のホースは40ミリメートルで、長さは1本15メートルです。
Q13 消防車はどれくらいの水を出すことができますか?
A13
消防車では一番たくさん水を出すことができる車は、1分間に2800リットル以上の水を出すことができます。消防署にある一般的なポンプ車は1分間に2000リットル以上の水が出せます。
Q14 なぜ、消防車には大きい車と小さい車があるのですか?
A14
大きい消防車には水を積んでいるので、小さな火災は積んである水だけで消火することが出来ます。小さい消防車は水を積んでいませんが、せまい道でもスイスイと走ることが出来ます。それぞれの良いところをうまく使い分けて使用しています。
Q15 火災を消すのにはどれくらいの水が必要なのですか?
A15
火災によってさまざまです。バケツ一杯の水で消える小さな火災もあれば、何台もの消防車が長い時間水を出し続ける火災もあります。
また、石油類などの危険物火災では、泡の消火薬剤で消したり、燃えている物によっては水をかけると爆発する物もあるので、必ず水だけで消すわけではありません。
Q16 火災は何分ぐらいで消えますか?
A16
大きな建物が燃えている場合、消火する水が近くにない場合、燃えている場所に簡単に近づけない場合、燃えている物が特殊でなかなか消火出来ない場合など、その時の条件で違ってきます。
消防隊が到着した時にすでに消えている火災もありますし、山火事など何日も燃え続ける火災もあります。
Q17 消防車は災害現場へ出動するのに、どのくらいで出動できますか?
A17
出動の指令を受けてから、防火衣を着て全隊員が消防車に乗り出動するまで1分以内で出場できるようにいつも訓練をしています。
Q18 消防車は出動してから何分位で火災現場に到着しますか?
A18
場所にもよりますが、出動指令から5~10分程度で消防車が到着します。しかし、火災現場が遠かったり、道路が渋滞していることもありますから、場所やその時の状況によってはもっと時間のかかることもあります。
火は小さいうちに消すことが大事です。発見したらすぐに初期消火が出来るよう、消火器やバケツなどを準備しておくことと、普段から訓練をしておくことがとても大切です。
Q19 女性消防士が誕生したのはいつごろですか?
A19
女性の消防士(消防吏員)が誕生したのは、昭和44年に神奈川県にある川崎市が女性消防士を採用したのが、第1号です。
あぶくま消防本部では、平成21年4月1日に初めて女性消防士が誕生し、現在、立入検査業務や消防隊員、救急隊員として活躍しています。
Q20 消防署の仕事は何時から何時までですか?
A20
火災や救急のような緊急の仕事をする消防署に休みはありません。 消防署で現場に出場する消防士は、24時間交替で勤務します。隔日勤務といって、朝8時30分から次の日の朝の8時30分まで勤務して、次の部の職員と交代します。
また、本部などの事務を行なう消防士は、月曜日から金曜日の朝8時30分から夕方17時15分までが勤務時間となっています。
Q21 夜は何時間くらい寝れますか?
A21
消防署で寝ることを仮眠といいます。
夜の10時00分から朝5時00分までが仮眠時間となっています。しかし、いつ緊急通報があるかわからないので、みんなで寝るわけにはいきません。2時間ごとに交替で仮眠をとります。
また、仮眠中であっても出動指令がかかれば、すぐに起きて出動します。
Q22 仮眠を取るときは、何を着て寝ているのですか?
A22
夜中に火災や救急があっても、すぐに出動できるよう昼間と同じ活動服を着て仮眠を取っています。パジャマに着替えたりすることはありません。
Q23 火災の原因はなにが多いですか?
A23
あぶくま消防本部管内では放火・放火の疑いが一番多いです。(平成30年中)
平成30年中の全国での火災原因は、
第1位たばこ
第2位たき火
第3位コンロ
第4位放火
第5位放火の疑い
となっています。
Q24 火災の後に、原因を調べるのはなぜですか?
A24
火災の原因を調べることで、同じような火災が起こることを防ぎ火災予防につなげるためです。
調べた内容をもとに、どんなことに気をつければ火災にならないかを考えます。
火災がどうして起こったのか、どんなふうに燃え広がったのか、何がどのくらい燃えたのか、何人くらいの人が亡くなったりケガをしたのかなどを調べます。
Q25 火の温度は何度くらいありますか?
A25
屋根まで燃えるような大きな火災では、1,000度以上になります。
Q26 火災の時着て行く服(防火衣)は、何度くらいまで耐えることができますか?
A26
防火衣は不燃性繊維や難燃性繊維という布で出来ていて、1,200度の温度で40秒まで耐えられることになっています。
しかし、実際はそれを着ている消防隊員が高温に耐えることが出来ませんので、そのような高温の中で活動することはありません。
Q27 救急車は1日どのくらいの出動がありますか?
A27
あぶくま消防本部管内では毎年約4,100件の出動があります。 1日の平均出動件数は約11.3件です。
Q28 消防職員と消防団員はどう違うの?
A28
消防署で働く消防職員は、消火、救助、救急などの消防業務を職業としている地方公務員です。みなさんが普段、消防士と呼んでいる人たちが消防職員です。
消防団員は、普段は会社員や農業、自営業など別な仕事をしていて、自分が住む地域で火災などの災害が発生した場合に、自分たちの街を守るために活動している人たちです。
Q29 消火器から出る粉はなんですか?
A29
消火器は、大きく分けて水系、粉系、ガス系の3種類に分けられます。
一般によく見かける物は粉末消火器です。レバーの上についている安全栓を抜き、ホースを火元に向けてレバーを握ると消火薬剤の粉が噴射されます。
消火薬剤の成分は、重炭酸ナトリウム、硫酸アンモニウム又はリン酸アンモニウムというものです。
Q30 子どもが火災を見つけたときはどうすればよいですか?
A30
出来るだけ大きな声で「火事だ!」とさけび、近くにいる大人に知らせましょう。小さな火でも119番通報をしてください。初期消火は無理をせず、危険な時は大人の人にお願いしましょう。